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色彩心理の活用

 
3.個人差


施設で調査をしている時に、特にアルツハイマー型痴呆症高齢者で同じ障害度の者でも、本人の過去の歴史、職業、生活環境、教育などによって、同一色でも色から受ける感覚や感情、反応が異なることが判りました。

相対的には、明るい色を好むこともわかりましたが、必ずしも明るければよいとは限らないことも調査でわかりました。例えば白色です。単純な白色は、目の置き場所が不安定になり、落ち着きがなくなります。
  白壁に当たる太陽やランプ照明の光のチラツキが目に入り、イライラを感じさせることがあり、特に光沢の強い色の壁紙やペイントが塗られている壁の場合も、イライラを感じさせることもわかりました。

例えば、左の写真のように、シンプルな2色の中間色でありながら、それを交差させた場合、しばらく眺めていると、バランスを保つ事ができなくなる事もありました。


これは健常者ではあまり気にしない程度のことなのに、人によっては精神的な不安を与える場合もあることです。

  ただしストレスを除去する目的で作られている、リハビリ目的の白い部屋(リラックスルーム)は別問題です。なぜならば、部屋全体が白色で無光沢なのです。
ベッドやクッションなども白色で統一されています。

日本では施設の壁や廊下の壁、天井など白色で統一されているところが多いですが、これは清潔感を強調したりするには効果があるかも知れないが、白統一色の使用は、考慮する必要があるのではないかと思います。

また赤い色でテストした時に、赤黒い、濃い赤色の色紙を提示した時には、ある婦人は目をそらし、不安な悲しい症状を示しました。過去の歴史の書類を読みましたら、昔息子が自動車事故で死亡していました。そして本人は事故現場で、道路に流れた赤い血を 見たことが家族の説明でわかりました。痴呆症になった婦人は、それ以後無意識に、濃い赤色の物を見ることを避けるようになったのです。

また、色の好みをテストしたところ、多くの高齢者は、暗い色、特に黒、茶色、濃い青色などは、あまり好まないことも判りました。この色の好みの調査で、アルツハイマー型痴呆症高齢者、普通のボケ症といわれる高齢者、脳梗塞型痴呆症の人たちの障害の違いによる、色の好みの差はあまり変わらないことが判り、予想とは違った結果がでました。これらの結果については、各項目で説明していきます。

(2006年10月18日 再記載)


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