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痴呆の介護の仕方

 
痴呆症介護ガイドブック」

9.脳区分とその機能

脳区分とその機能について簡単に説明します。一般に大脳表面は4つの葉にわけられ、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、そして後頭葉です。大脳半球の表面は山脈のようにうねりがあり、その間には谷のような多数の溝は脳溝と呼ばれ、中心溝またはロランド溝、外側溝またはシルビウス溝は比較的はっきりしています。

前頭葉の働きは3つに大別でき、

1.
運動機能 (随意、不随意ともに)
2.
精神機能 (感情・精神活動・性格など)
3.
運動性言語機能 です。

中心溝の前方に運動分野があり、このうち随意運動を支配するのは、中心溝に沿ってそのすぐ前方にある部分です。この分野の下前方に言語の中枢があり、これは運動性言語中枢と呼ばれ、この最下端には舌、口、喉などを動かす部分があります。この部分が障害されれば運動性失語という状態を生じ、相手の言うことは理解できても、舌、口、喉などをうまく動かすことはできず、スムーズに話すことは全くできなくなります。

前頂葉にはいろいろな感覚の中枢があり、中心溝に沿って後方に存在する感覚領野とよばれ、単に身体のどこが熱い、冷い、痛いなどを感ずる体性感覚と呼ばれます。さらに感覚領野以外には微妙な感覚を持つところがあり、例えば右側(劣位側)の頭頂葉が障害されると、空間失認という状態になります。

これは自分を取り巻く空間というもののイメージが欠如するために生ずるもので、具体的には、何年間も通いなれた通勤の途中で道に迷ってしまったり、自宅の便所がどこにあるのかわからずアチコチと探し回ったりします。これが見当識障害と言われるものです。

さらに左側(優位側)の頭頂葉の障害としてゲルトマン症候群があります。これは、手指失認、左右失認、失書、失算などの組み合さった症候群です。手指失認は自分の指の区別(小指、人差し指など)がつかなくなります。

左右失認は自分の左と右の区別がなくなり、「右手で左の耳にふれて下さい」と指示しても間違えるか、何もできません。失書は字がかけなくなり、失算は簡単な計算すらできなくなります。その他には、物事を順序立てて行うことができなくなったりする障害もあります。

側頭葉は、聴覚や嗅覚などの中枢、記憶や中枢、感覚性の言語中枢などがあります。言語中枢が障害されると、感覚性失語となり、病人は音を聞き、言葉らしいことはわかっても、それが何を意味するのかは全くわからなくなります。

後頭葉には視覚の中枢があり、見た物の認知や解釈にたずさわる部分があり、これが障害(視覚失認)を受ければ、物が見えてもそれが何であるかわからなく、ペンを見ても、それが書く為の物とは理解できません。

これらの位置を示したものが下図です。

      イラスト:ストック
  図面参照 No 2.

 (2002年4月30日 記載)

                          

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