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痴呆の介護の仕方(2004年)
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「痴呆症介護ガイドブック」
31 「介護と手」
2.「手の感触を生かす」
手はいろいろな感触を知る能力があり、それを大いに活用することです。
たとえば、老人の手を自分の手でやさしくマッサージするなど、訓練することにより、介護者と痴呆性老人とが言葉では足りない時、手はコミュニケーションの役割を果たします。
椅子に一人寂しそうに、うつむいて座っている老人の前に行き、下側から仰ぐような位置にかがみ込み、老人の手をおどかさないように、相手の目をみつめながら、ゆっくりとやさしく取り、自分の両手の中に暖かくつつみこむようにして下さい。
そしてゆっくりと手をさすりながら老人と話すと、老人の寂しそうな目は、安堵に喜びを示す目で見返してきます。言葉はなくても、この時、介護者と老人とのコミュニケーションが始まったのです。
私達の皮膚は、いろいろな外部からの圧力、感触、微妙な動き、暖かさ、冷たさ、痛み、そして時には流れる涙をも感じることができます。
重度の痴呆性老人にも、最後まで残っているのが、感情と共にこの感触です。手はその一番精密な感触機能を持ち、長く機能が働きます。老人が介護者をみつめながら、介護者の手を弱い力ではあるけれども、握り返すその手には、老人のすべての思いが込められています。
マッサージは、老人の冷えた手も暖かくしてくれます。不安とさびしさに震える手を、介護者がしっかりと握りしめてくれることにより、安心を与えてくれます。老人が痛みを感じ、悲しみ、いらついた時には、痛みをやわらげ、ストレスを除いてくれます。老人の手には長い人生の歴史が秘められているのです。
次のページから、このマッサージの仕方について記載します。ぜひ試してみてください。
(2004年3月17日 記載)
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