From Stockholm
HOME 福祉紹介 ニュース 観光・旅行
 
ミニ情報 リンク集 掲示板
 

痴呆の介護の仕方(2007年)

 

痴呆症介護ガイドブック」

タクティールセラピーの紹介
  
第 4 回

連載認知症高齢者とのタクティールセラピー その3.3:   最終回         認知症介護 Vol.7 No.4
 


5)各指の膨らみのマッサージ
 

 相手の親指の側面を実施者の右手で甲側からつまみ,左手はマッサージ中に足が揺れないように,足の真ん中辺りを支えるように保持します。

指の側面を,足の甲側から裏側へ向かって小さな円を描くように,実施者は指のはらを使って,指先から指の付け根までマッサージします(図6)。

最後に指の先端を押します。最低3回ずつ繰り返しマッサージをしてください。
 

6)足の指の全体のマッサージ

 相手の足の親指の付け根から指先へ向かい,実施者の親指,人差し指,中指などで螺旋を描くようにマッサージしていきます。指先まで到達した後,指のはら(指紋側)で円を描くように最低3回マッ

サージをしてください(図7)。

7)足の指の膨らみをつまむ
 

 右手の親指と人差し指で,指を甲側とはら側から挟み(図8),少し力を加え,実施者は深呼吸します。3〜5秒間待ちます。5)から7)までの一連の流れを,ほかの指にも順番に実施してください。


8)足の裏のマッサージ その1
 

左手で足が揺れないように固定して支えます。右手のすべての指を足の裏側に当て,指全体を使って小指から親指側に向かって大きく円を描くようにマッサージを行います(図9)。指の付け根から徐々に踵まで移動しながら足の裏全体にマッサージを行います。最低2回マッサージをしてください。
 

9)足の裏のマッサージ その2
 

踵の辺りから小指側から親指方向へ小さな円を描きながらマッサージをします。そして最後に,敏感な土踏まず部分を踵側へ向かってマッサージを 行います(図10)。最低2回マッサージをしてください。


 

10)足全体のマッサージ
 

 親指とほかの4本指でアキレス腱を挟みます。上から下に4回マッサージをしてください。踵から足先へ向かい足裏と甲とを両手で包み込むようにマッサージを行います(図11)。この流れを3回繰り返します。
 

11)最後に
 

 すべてのマッサージ終了後,足をタオルで包み,両手で足を包み込みます。さらに,両足の足関節に手を当て(包み込み),マッサージは終了となります。しばらくそのままタオルで包み込みます。

12)休憩

 一方の足のマッサージを終了したら,相手にマッサージの感想や意見,要望を聞いてください。

 しばらく休憩した後,反対の足を1)〜11)と同じ要領でマッサージをしてください。両足のマッサージが終わったら,お礼を言いましょう。
 

おわりに

 認知症高齢者などが,施設内を歩き回った後にマッサージを受けると,身体的および精神的な疲労や不安,時にはうつ状態であっても,安らぎの気持ちを与えるものです。そのため,マッサージを受けていると,寝てしまう高齢者もいます。
 

 今回ご紹介した足のタクティールセラピーは,1日中重い身体を支えて働いてくれた足への恩返しになるのではないかと思います。高齢者のみでなく身体障害者,遊び疲れた子どもたち,家事に疲れた主婦,仕事で疲れ帰宅した人たちなどに,いつでもどこでも提供できます。また,夜泣きする幼児にも効果があり,がん患者の痛みを和らげる緩和療法としても応用されています。
 

 4回にわたって紹介したこのタクティールセラピーが,皆さんの職場や家庭で,多くの人たちに活用されることを願っています。スウェーデンでは,クラスの生徒たちが円状に座り,服を着たままで行う背中のマッサージ(第2回で紹介)の一部を,学校の「いじめ対策運動」として取り上げています。お互いの背中をマッサージすることにより,お互いを思いやる気持ちを育てる役割を果たしており,いじめ対策として成功しています。
 

お知らせ:

 
オイルについて,第2回にて紹介したヨーヨーバオイル(yoyoba oil)は,日本国内ではホホバオイル(天然植物性)と呼ばれ,国内で購入することもできます。

 

引用・参考文献

1)TAKTIL UTBILDNING:TAKTIL I Grundkurs-er Iugr & omsorgsfull beroing.P.40,2001.

 

 

ストックの一言:

 

  マッサージをする時、落ち着きのある静かな音楽を流しながらしてください。その曲の流れに合わせるように、ゆっくりとマッサージをしてください。多くの高齢者は、ゆったりとした気分になり、時には身をまかせたまま、安心感から眠りにつくことがありますが、そのまま続けてください。

 皆さんが素晴らしいひと時を、高齢者共に過ごされますように・・・。

 

   
一人でも多くの介護者が、手のマッサージや握り方の方法を学び、老人達のために活用される日が来る事を期待しております。 このサイトを印刷して自由に利用してください。

          (2007年4月4日 記載、日綜研のサイト)  
            
                           INDEXにもどる        前のページ