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痴呆の介護の仕方(2007年)

 

痴呆症介護ガイドブック」

タクティールセラピーの紹介

第 4 回

連載認知症高齢者とのタクティールセラピー その3.2:                 認知症介護 Vol.7 No.4

マッサージの注意点
 

1)マッサージの準備
 

 マッサージをすると,皮膚への刺激を通して足の体温も上昇するため,マッサージを受けている人(以下,相手)は,温かさを感じます。特に,高齢の女性は足が冷えやすいため,とても気持ちよく感じます。

  1. 足の裏は,汗によって皮膚表面は湿潤しており,カビや細菌などがたくさん付着しています。マッサージを始める前には,必ず相手の足をウェットティッシュや濡れたタオルなどで拭き取るようにしてください。皮膚の角質層に十分な水分を補給するだけでも,皮膚の防御機能は高まります。特に免疫力の低下している高齢者に対する普段からのスキンケアは,とても大切になります。
     

  2. マッサージを行う人(以下,実施者)は,両腕の肘の辺り(前腕)から指先までオイルを塗ってマッサージを行いますので,半袖の衣類が適切です。長袖の場合は,肘上まで捲り上げてください。
     

  3. 実施者は自分の手のひらに500円硬貨ほどの大きさにオイルを垂らし,両方の手のひらでオイルが馴染み温かくなるまで擦り合わせます。そして,相手の両足を実施者の両手で包むように握ります。

2)注意点

  1. 足のマッサージは,手のマッサージ時よりも少し力を入れて,なでるように実施してください(タッチング)。しかし,相手が痛くないように注意し,必ず最初に相手に力加減を確認してください。
     

  2. マッサージ中はオイルが垂れやすいため,必ずバスタオルを敷いて実施してください。また,実施者の手の温かさによって,オイルが乾燥したり皮膚に吸収されたりしやすいため,適宜オイルを追加しながら両手にまんべんなく塗りつけて,マッサージをしてください。

 マッサージの基本姿勢

  1. 相手には,いすに座ってもらいます。寒い時には肩や背中が冷えないようにバスタオルをかけます。ベッドの上でもマッサージはできますから,相手の希望を聞いて実施してください。
     

  2. 椅子に座って行う場合,実施者は,相手の正面に向き合い,相手の足が実施者の太ももにのせられる位置まで近づきます。そして,バスタオルを敷いた実施者の太ももに,相手の足をのせます。相手の衣類がオイルで汚れないように,相手の両側の太ももにもう1枚バスタオルを覆ってください。

マッサージの基本的な方法

まず,足の刺激による最も敏感な場所を知ることが大切です。足の爪側の指先,指のはら(指紋の部分),指の付け根(水かきの部分)などが挙げられます(P.109,図1


1)全体のマッサージ


まず,相手の足をまっすぐに伸ばした状態で,片方ずつ(始めるのは左右どちらからでもよいです)行います。
 

実施者は,相手の足首の10cm上辺りを足の甲と裏側を両手で包むように挟み(前面と後面),足先へ向かってなでるようにマッサージします(図2)。

オイルを皮膚に塗りつけるように,少し力を加えて最低2回マッサージをしてください。

 

2)足首の周囲のマッサージ
 

 足首の関節辺りを両手で左右から挟み込むようにして,足の甲側からくるぶしの上,踵骨腱(アキレス腱)へ向かいマッサージします。親指または人差し指で,ゆっくりと小さな円を描きながらマッサージします(図3)。

特に足首の周囲は,少し力を入れて最低3回マッサージをしてください。

 

3)足の甲のマッサージ
 

 両手の親指を甲上部の中央へ合わせ,左右一緒に外側へ開くようにして,足の側面までマッサージします(図4)。少しずつ場所をずらしながら指の付け根まで,最低3回繰り返してマッサージをしてください。この時に,手の移動はゆっくりと少しずつ移動をするのがコツです。

4)足の関節部位のマッサージ
 

 左手で相手の足首を支えるようにして持ち,右手の親指のはら(指紋側)で,足の中足骨の間にある筋を小指側(第5中足骨と第4中足骨の間)から,甲の上部から指の付け根までマッサージします(図5)。この時,右手のほかの指は下から足を支えるように挟んでマッサージすると足が安定します。

指の付け根までマッサージをしたら,親指のはらと人差し指で足の指と指の間を挟んで押し返すようにマッサージを止めます。各中足骨と中足骨の間を順番に,最低3回ずつ繰り返しマッサージをしてください。
 


 

ストックの一言:

 

 認知症高齢者は音が聞こえても、どこから音がするのか、方向を判断することが困難になっています。会話をする時には、本人の目の前で、相手の目の高さに位置して話をするようにしてください。

   
一人でも多くの介護者が、手のマッサージや握り方の方法を学び、老人達のために活用される日が来る事を期待しております。

          (2007年4月3日 記載、日綜研のサイト)  
            
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