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痴呆の介護の仕方

 
痴呆症介護ガイドブック」

16. 「訪問介護者と在宅介護」

それでは介護者としてどうすればいいのか考えてみましょう。

職員は介護者および痴呆性老人にとって、どのような介護が一番適しているかを考えなければならないが、その考えを実行するには、介護者である家族全員の協力なくしてはできません。そのためには介護者である夫や妻、その子供家族がありのまま「介護につかれました。これ以上は出来ません」と言うことを恥じと考える必要はないこと、そして、いつでも介護の限度を感じ始めた時には躊躇なく、各市町村にある「痴呆性老人相談所」または「訪問かいごステーション」などに相談することです。

こうした相談は、介護に失敗したものでもなければ、介護者の家族が手抜きを求めているのでもなく、夫婦または家族間の愛情がなくなったものでもありません。また老人を無視しているものでもないことを知ることです。介護者は当然のことながら残された家族や、自分自身も生活していかなければならない責任があることを忘れてはなりません。家族が介護に疲れ「これ以上家族の介護の世話になれない」と知る、痴呆性老人の気持ちも考慮することが大切です。

痴呆症初期症状の段階が家族にとって一番負担がかかる時です。それは夫、妻、家族も痴呆症の症状をよく理解していないために、症状を病気と判断できず、さらに痴呆性老人の行動、言葉の意味、物忘れへの対応などに神経を使い、気を緩めるいとまもなく振り回されて疲れ果ててしまうのです。

ついには介護に付きっきりとなり、特に夫または妻のどちらかが痴呆症になった時は、隣人や職場の友と合う機会も少なくなり、交際もだんだんとなくなっていきます。その上痴呆症を他人に知られたくないと考えたり、本人自身も以前のように友人に会う元気もなくなります。

一緒に生活することは負担が多くなるばかりでなく、痴呆症が言語に障害を与えるために、お互いに言葉の意味も正確に伝わらず、誤解が多くなるとともに会話は少なくなってきます。痴呆性老人は相手に自分の意志が伝わらないことからいらつき、知能能力低下に将来の不安を感じ、物事に疑い深くなり、怒りやすくなって時には暴力をふるうようになります。

こうしたいろいろな出来事に、介護者がやる気と忍耐がなくならないように、また時には老人の感情をやわらげさせ、暴力を起こさせないようにするためには、痴呆症の症状を正しく理解することです。

介護者自身が疲れてイライラし、爆発しそうになったとき、タイミングよく部屋を出て、外の空気をすって気分転換をはかることもよいことです。毎日の生活の周期を知ることにより、長期の訪問介護を計画的に、また有効に実行するためには、介護者が一番介護を必要とする時に、訪問を受けられるように職員と話し合うことが必要です。

上手に手抜きすることも、長い介護を続けるためには必要なことです。

     (2004年1月3日 追記記載)
             
  

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