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痴呆の介護の仕方

 
痴呆症介護ガイドブック」

13.「痴呆にはどんな症状があるのか」

痴呆症の初期におけるもっとも顕著な障害は、次の5項目が代表的なものです。

1。記憶力障害

2。知性の障害

3。感情の障害

4。言葉の障害

5。見当識障害、日常生活能力の障害、

これらの症状が老人に見られる様な時には、痴呆症の初期段階に入ったとみてよく、すぐに医者の正しい診断を要請することが大切です。診断を受ける前に、老人の以前の日常生活と現在の症状が出始めた頃との違いをメモして、医者に提出することをすすめます。

例えば脳以外の臓器や全身疾患によって痴呆となる「治療可能な痴呆」といわれているものでは、それに適した治療を行うことにより、痴呆のコントロールが可能となります。

早期に発見し二次的に痴呆を引き起こしているとみられる原因の身体疾患の治療をすることにより、ほとんど障害を残すことなく回復することからみても、いかに早期に正しい症状判定と診断が必要かがわかります。つまり痴呆症状が脳血管性か、アルツハイマー型老年痴呆か、治療可能な痴呆かを見極めることにより、医療の面でも、家庭で介護するにも治療処置と方法が違ってくるからです。

症状判断をする時に、痴呆性症状に間違いやすい症状があり注意を要します。それはたとえば、強度のそううつ病、内分泌疾患、代謝疾患、中毒性疾患、感染症(HIV,エイズを含む)、ビタミン不足、投薬品のミスなどによるものがあり、痴呆症と思われる症状の内15−20%を示します。これらの痴呆は治療が可能であり、当然アルツハイマー型老年痴呆とは異なります。

うつ病になつた患者には、喜怒哀楽がはげしくなったり、またその逆に喜びが全くなくなったり、時には理由もなく泣いたり、心配事でオロオロしたり、悩んだり、思考力が遅くなったり、決断力がなくなったりと、痴呆症と間違いやすいので注意を要します。また老人のうつ病は近親者や友人の死去、定年退職などが原因でうつ病状態になることは少なくありません。老人のうつ病では妄想が多く、難聴、視力障害なども加わって被害妄想があらわれやく、また頑固な不眠を訴えることもあります。

痴呆症による各種の障害の程度は、人それぞれによって違います。また一つの障害が先で、たの障害が後になるなどの一定の法則はありません。どの障害が先に発生するのかは、本人のどの部分の細胞が破壊されつつあるかにより、また個人的性格、以前の職業、社会的地位と人生経験などにり、異なることもあります。

たとえば記憶障害をみても、人によりさまざまな形態の障害症状を表わします。これは同時に、介護者や身内家族も、他の痴呆老人の症状と比較することが難しく、精神的、肉体的にたいへんな負担となります。ある老人は部屋の中を行ったり来たりし、他の老人は休みなく叫び、他人の物を取る癖の老人もあり、外出着を着て荷物をまとめて家に帰るという老人もいます。さらに痴呆症障害と他の病気がかさなり、理解しがたい行動や行為をすることもあります。

介護者としては、普段から日常生活の行動、行為、言葉などを観察して、それが痴呆症によるものか、たの病気によるものかを判断できるように、観察記録を作成することが必要です。

痴呆性老人の症状については、いろいろな判定基準がありますが、医師などの専門家を除いては、だれにも簡単に判定する方法が、厚生省で作成された「痴呆性老人の日常生活自立度判定基準の手引き」を参考にされるとよいと思います。


        (2003年12月15日 記載)
     

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