ストックホムル・コミューンは、2004年から積極的に、高齢社会福祉経費の節約を目的に、以前24時間介護を必要とする高齢者施設サービスハウスを、+
65と呼ばれる普通の高齢者住宅に改革を進めています。今年2008年度内にも、コミューン内の7高齢者施設を+65の高齢者住宅にする計画となっています。政治家たちは高齢者のため質の良い介護を提供することを目的としていると公表していますが、現実にはサービスハウスでは、24時間介護を必要とする高齢者が入居しており、常設している職員の人件費節約が主たる目的です。
更に民営委託化を勧めることにより、コミューンの高齢者介護の責任回避が伺われます。更にこの改革の欠点は、高齢者は普通のアパート入居と同じことになり、常設職員はいなくて、全てホームヘルパーによる訪問介護を受けることです。ただでさえ社会的交流が少ない高齢者は孤立し
、日常会話をする職員もいなくなり、ある意味での社会的隔離を余儀なくされています。そして入居には、
公団住宅などと同様に、入居の申し込みをして順番待ちとなりました。つまり、以前のように介護の必要性によって、入居が決定されるものではありません。
スウェーデンの一人で生活している高齢者では、孤独で本当に寂しい生活をしている人が多いと思われます。
そんな中でコミューンの数箇所に存在する、多重国籍地域にあり、現在も24時間介護を続けるサービスハウスとして、活動している高齢者施設を紹介します。
この施設は、普通のアパートで四棟続く建物の一階と二階を施設として活動しているものです。この施設には、中度の要介護高齢者と認知症高齢者の部屋があります。この施設の特徴は、多重国籍住民地域の特性で、15各国の高齢者が入居していることです。当然介護職員も、それぞれの国の言葉を理解している、その国出身の移民者が職員と採用され
、介護教育をも受けて勤務しています。
訪問してまず感じたのは、スウェーデン人のみが入居している高齢者施設と異なり、とてもにぎやかだったことです。ホールの飾りつけは独特で色彩豊かであり、テーブルや窓の飾りも異なり、いろいろな国の言葉が飛び交い、お国柄を示す服装の高齢のご婦人たちと、さながら外国人ホールにて集会が催しされているような感じでした。認知症グループホーム以外では、高齢者施設という雰囲気はほとんどありませんでした。
このサービスハウスは、普通のアパートの建物の中にある認知症ク゜ループホームの施設と、独自の建物4階建て3棟があります。サービスハウス
の2棟には70室あり、他の棟には48部屋あります。認知症のグループホームには、現在8名が入居、他の部屋には24時間介護を必要とする高齢者が入居しています。全部の建物の受付
には以前は職員が常勤していましたが、経費節約で電話受付となっており、ここでもコミューンの経費節約の影響が見られます。
部屋は賃貸システムとなり、基本的には一部屋Skr 4093:−(2008年4月現在、日本円で約69
500円)、それに食事代一ヶ月Skr 2053:−(日本円約34
800円)です。低年金受給者には住宅手当てが支払われ、更に生活基本料金に満たない者には、生活補助金が支払われています。
各部屋にはアラームが装置され、費用は無料です。サービスハウスの地下室には共同洗濯場があり、本人または家族が洗濯したい場合は、予約制度で利用出来ます。医療に関しては、地域診療所と契約してあり、必要であれば家庭訪問もしてくれます。
入居者でもっとも多い国籍は、スウェーデンについでラテンアメリカ系統と、トルコの国民です。職員は、常勤看護師3人、准看護師と介護者40名ですが、その内の85%が准看護師です。他に事務職員は、施設長を含めて6人で経営されています。
サービスハウスの外観ですが、地域は治安が悪く、サービスハウスも入居者の安全保護から、一階の窓の一部には防犯金具がはめ込まれています。
このサービスハウスも、今年末には、コミューンの政策で民営化が確定しています。
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