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スウェーデンの高齢者福祉と介護 2014

 

ここに掲げる、「言わざる」「聞か ざる」「見ざる」のカットを象徴として、今まで日本国内であまり報道されなかったり、書物に書かれなかった、高福祉大国とまで言われた、スウェーデンの福祉の現状を、各種の資料を基に記載していきます。一時は理想郷とまで言われたスウェーデンの社会福祉は、今は昔話となっています。これからの高齢者の将来は、必ずしも政治家たちが言う通りではなく、すでに福祉の介護や質の低下は、大きな社会問題となっています。

 

公共福祉に失望した市民が自宅を開放:

ストックホルム高齢者福祉課によると、24時間職員が勤務している高齢者施設は、2001年から2012年の間に、約25%の施設が閉鎖されたと報告しています。反対に介護 を必要としている高齢者は、毎年増加しています。 その高齢者のなかには、多くの移民高齢者も含まれており、言葉の問題が大きな壁となっています。

移民高齢者は、家族と同居をする者が多く、家族への負担はとても大きなものです。空き部屋の高齢者施設に入居するにも、以前より入居基準が厳しくなり 、多くの入居希望者は施設に入居できず、在宅介護に頼っている現状です 。民営化以後訪問介護の問題が多く発生し、時には犯罪にも繋がるになど、いろいろな問題を抱えています。
 

またようやく入居できても、短期間で死亡する高齢者の割合はとても高く、例えば高齢者が多いクングスホルム地区の高齢者施設では、入居後約一か月で死亡していると報告しています。 その理由は、本当に動けなくなり、家族もお手上げ状態になってから、ようやく施設に入居となりますが、そのころには人生終末期の有意義な生活はありません。いわゆる寝たきり老人の生活となります。
 

そうしたコミューンの福祉政策に業を煮やして、毎年一回自宅を開放して施設や地域の高齢者を招待し 、コーヒやケーキなどを提供して、楽しい一日を過ごしてもらおうと活躍している87歳になる婦人、ウーラ。ブリット。シストロームさんがいます。スウェーデンの南部に住む、ウーラさんの自宅を訪問しました。
毎年の行事として恒例化しているために、これを待ちわびている高齢者も多く、当日は幸いに晴天に恵まれて、婦人の広い庭に は、歩行困難な高齢者が車椅子で参加したり、施設の介護職員に助けてもらいながらテーブルにつく人、普段は一人で自宅に住んでいる高齢者達も含めて約25人が参加していました。

参加したい人は誰でも歓迎ですという婦人は、近くのボランテイァで協力してくれる若い人たちと一緒に、歌を唄ったり、ダンスをしたりと、高齢者たちの笑顔が見られ、とても楽しい時間を過ごしていました。
 

地域の福祉関係者や政治家が挨拶にと連絡をしたそうですが、市民たちだけで楽しい時間を持ちたいからと、政治家 たちの訪問を断ったとのこと。別れ際にその婦人は、「今の若い政治家たちは、若い時から自宅から離れて自立している。それは良いと思うが、反対に自分の祖父母や高齢の両親と 一緒に生活する体験をしていないから、高齢者が老いるとは何かを理解していない。何かと言えば税金節約や利益と効率ばかり求めているのはとても残念です。」と話していました。
昨年山口県宇部市に ある高齢のご夫婦が、自宅を開放して高齢者を受け入れているところを訪問したことがありますが、スウェーデンで自宅を高齢者に開放する例はとても少ないです。多くの独居の高齢者たちは、変化のない日常生活を強いれられているのです。
 

左の写真は、ご自宅を開放している、宇部の「ご近所福祉の、いいとこメイト」です。2013年11月23日、3周年記念感謝祭の日でした。宇部の学生ボランテイァによる、太鼓の演奏もありました。

 

 

     

 

          (2014年 7月1日 記載)

 

 

  

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