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福 祉 情  報(2013年)

   

どうなる高福祉の将来、崩れゆく高福祉:

 

日本で発行されている、スウェーデンの高齢者福祉の関係書物や報告書を読みますと、いまだにスウェーデンの高齢者福祉は高福祉が保持され、定年高齢者の将来は安定した生活と介護福祉が保証されていると、記載されているのを見つけます。しかし、それは1990年代のことで、今では中高年金取得者の高齢者を除いて、低給与で労働者階級の生活を過ごしていた高齢者、独身者やシングルマザーたちの将来は、必ずしも保証されたものではないと言えます。

 

また日本の一部の報告書には、スウェーデンでは数年前から「安心高齢者住宅」が設立されて、入居先も高齢者が自由に選択できるようになっていると記載してあります。それ自体は事実ですが、現実にはその施設の入居費は安くはなく、施設の絶対数不足であり、高額年金所得者でない限り優先的にその施設に入居することは不可能に近いものです。

 

つまり、普通の年金高齢者にとって、高額な家賃の新しいアパートに移動したり、マンションを購入する経済的余裕は無く、今住んでいるエレベーターも設置されていない、階段の多い古いアパートに住むしかなく、他の選択肢は与えられていません。これが現在のスウェーデンの実情です。特に車椅子生活や身体的に高齢で自由がきかない高齢者は、以前のように個人アシスタントがついて、買い物に出掛けたり、散歩に出かけることも出来ません。コミューンの経費節約で困難となり、しかもアシスタントの費用は無料ではなくなり、その都度経費がかかるようになり、上限制度はあるものの、支払い能力のない高齢者たちは、自宅に閉じ込められたままです。

 

社会庁の発表によれば、過去10年間においてスウェーデンの高齢者施設の5施設の内1施設、約20%の施設が、経費節約などの理由により廃止されました。それはベッド数で25 000ベッドを示します。施設を追われた高齢者は、自宅やアパート生活を余儀なくされており、介護を必要とする高齢者へのホームヘルパーなどの在宅介護による解決を図ろうとしています。

 

地域によっては1人の高齢者に対して、1か月間に26人もの異なったホームヘルパーが訪問しています。時には要介護者の必要な介護情報が伝達されておらず、全く役に立たないホームヘルパーがいるなど報告されています。

 

コミューンや政府が発表しているスウェーデンの高福祉は、一部の人達は恩恵にあずかっていますが、スタッフの在駐している施設と違い、多くの介護を必要とする高齢者たちは、在宅介護で孤立し、訪問者や話し相手もなく寂しい生活を送っています。

 

日本で報道されているような理想郷の高福祉は今では昔話となりつつあります。

 

 

 ( 2013年7月14日 記載  SVT. DN.コミューン資料参照 )

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