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社会ニュース( 特集 )

  燃え尽き症、職業病として認定:

最近日本でも問題になっている、「バーンアウト」または「燃え尽き(症候群)Burn out syndrome」と呼ばれ、職場における過労、長期の単調な作業の長期継続、ストレスなどによって、精神的または肉体的に障害を持ち、仕事が継続できない状態を示す、この病気が多くなっているが、スウェーデンでも例外ではなく、このほど地域看護婦として勤務していた女性が、バーンアウトを職業病として認定された。

バーンアウト問題は、各種の職場で職業病として認定すべきであると、マスコミを始め医療関係者の間で長い間討論され問題とされていた。しかし、経営者側は医療費およびリハビリ経費などの問題があり、職業病として承認されることを由としていなかつた。その理由は、病気になった職員や従業員を、病気を理由として退職させることはできないからである。

一般的に経営者側が職員や従業員を退職させる対策は、病人を職場におけるリハビリなどで援助すると一時的に職場に復帰させ、その後本人に適切な仕事がないことを理由に、退職させる方法である。その場合職員はやむなく退職を認めさせられるケースが多い。しかし、病気が退職原因でない場合は、病気退職者の認定と、年金などの手続きが非常に難しくなる。

今回ヨーテボルグ(Göteborg)の第二審を行う、高等行政裁判所にて、バーンアウトは、職業病であると認定された。スウェーデンで最初に職業病として高等裁判所で認定されたのは、ストックホルムで、ヨーテボルグの認定は二回目となる。

1996年家庭医療所で地域看護婦として勤務していた当時、バーンアウトの症状となり、2000年に、コミューンのパートタイム勤務と移動し、看護婦労働組合の組合員となった。

国民保険機構及び第一審行政裁判所では、バーンアウトを職業病と認定せず、女性は全労連組合の法律専門家の援助を受けて、第一審判定を不服として、第二審を高等行政裁判所に訴訟した。

今回の認定理由として高等裁判所は、女性は看護婦として長期勤務した間は、健康でなんらの病気もしていなかったが、1995年に地域診療所の看護婦として勤務を始めてから、イライラする事が多くなり、職場の仲間や患者に対してつけんドンになったりして、周囲との交流も悪化してきた。また業務内容を忘れる事も多くなってきたと判定理由を記載している。

心理学者は本人の個人的な病気が原因ではなく、重度のストレスによるものだと判定した。看護婦として責任を持ち、仕事を確実にこなすべき要求も強く持って勤務している、彼女のような仕事はこうした症状になりやすいという。

国民保険機構は、女性は他の障害が原因であり、仕事や職員仲間と上手く交流ができないのは本人の性格的なものであるなどとして、職業病として認定する事を否定していた。またこの機構嘱託の医師は、情緒及び心理的な問題も起因していると、本人を診察することもなく判定し、同嘱託の他の医師は年齢的な問題が理由であると判定した。

女性は、リハビリを受け、新しい仕事で勤務するようになってからは、以前のようなストレスなどもなく、勤務状態もよいと、職場の責任者は証明している。

高等行政裁判所の認定は、女性が病気休暇中の間は、普通の病気手当の収入のみでなく、病気年金補償により年金計算に加算され組み込まれることを証明したものである。

しかし、国民年金機構は、高等行政裁判所の判定を不服として、最高行政裁判所に再審査を要求するという。
  
  
(SKTF 参照 2003年7月1日 記載)
                

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