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社会ニュース (2003年度記事)

 
職業病による病気休暇が増加:

労働者の病気休暇対策は、以前からある一定のパーセント率で、常に雇用者側には必要人員の補充計算がなされていた。しかし、福祉関係の民営化が進み、病院や高齢者施設などに勤務する職員の病気休暇は、急激に増加し、これは事務職員にも、その傾向が顕著になってきた。

数年前から、日刊紙やTV報道のパネルディスカッションなどでも、常に問題提起がなされ、何らかの解決策が必要と言われてきた。そこで現状の実態調査をするだけの価値があると認め、ストックホルム・コミューンの統計調査を調べてみた。

下記に、一部職業別の病気休暇率を統計から選出した。

業種     

看護婦 
介護職員
准看護婦
社会福祉職員
幼稚園教員 
小児科看護員    
1999年度

14.7 
14.7
6.1
4.1
7.3
7.5
2002年度

17.3 
18.2
14.2
11.7
13.7
11.9


統計資料は、ストックホルム・コミューンの統計資料参照
この数字字は、一年間を通しての病気休暇率を表示。

社会福祉職員とは、失業者や病気休暇中の者に、生活保護手当ての申請受付と手当ての支払い、及び認定業務をしている者

この調査では、約80%の職員が長期病気休暇の者であることが注目に値するが、中には数年間の長期病気休暇の者がいることも忘れてはならない。病気休暇をしている職員の職種は、高齢者施設に勤務する職員に多く、要介護者移動時の重量負担による腰痛、肩や腕を傷めている者も多い。さらにストレスにより「燃えつき症」といわれる過労による病気も多く、特に夜間勤務者に多く見られる。

この数字で顕著なのは、女性が主に勤務している職業に病気休暇が多いことであり、復職のために、リハビリが必要なのは当然であるが、同時に雇用者側の病気休暇中の職員に対する、適切な指導援助が必要である。

まずリハビリ対策として、運動療法士による本人の障害に適応した作業運動と指導などが必要であり、時には職場に復帰を早めるためにも、職場での社会的交流の間接的治療も必要である。

これは職場の食事時間や、休憩時間に合わせ、本人が社員室などに出かけて、勤務中の職場の仲間と会話したりすることによる孤立化防止と、仲間も本人の復帰を望んでいることを認識させることによる、本人にやる気を持たせることにある。ある種の心理及び精神的治療と言われるものである。

この方法は雇用者側に、経費負担が少ないため、トレーニング時間として採用する企業は多い。

休暇中の職員の職場復帰を早めるためには、職場の作業の選択、作業方法の指導、勤務時間の調整などが有効対策として活用されるべきである。

スウェーデンの場合、子供を出産して間がない女性勤務者に対してのみならず、職場に復帰したい職員のために、時間調整した勤務、例えば通常勤務が8時間勤務の場合、半日勤務、6時間勤務など各種の対策方法がある。

また、職場によっては、本人の作業能力に対応して病気休暇後、勤務を希望する職員に、
75%,60%,50%, 38%,25% 等のいろいろな勤務時間に分かれた勤務体制が作られている。

ちなみに、なぜ
38%の勤務があるのかは、休暇に関する法律によって、雇用者側は労働者が38%以下の勤務の場合は、組合との雇用契約によって、夏休み休暇の計算を削除しても良いとしていることから、この勤務制度を利用している企業がある。

ストックホルム・コミューンでは、この対策方法として、カロリンスカ病院に実態調査の依頼と対策委員会を設置した。



 (SOS 資料参照 2003年3月10日 記載)

           
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