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From Stockholm
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社会ニュース(2010年度)

 
病気手当の停止を受け自殺:

 

スウェーデンの医療と言えば、多くの日本の人たちは、全て無料でどんな病気でも必要なときには、治療や手術を受ける事が出来ると理解されて いるようです。本当にそれほど素晴らしいシステムなのでしょうか・・・。

 

1992年のエーデル改革後に介護はコミューンで、医療に関してはランドスティング(県)の担当分野となりました。その後民営化も推進されて、今では いろいろな問題が発生してはいるものの、全国の各地に民営委託された病院が多くなりました。国民が病気をした時には、いろいろな手当が支給されるようになっています。

 

例えば、ストックホルムの県の場合、今年の1月から初診料、診察費が高くなり、家庭医訪問、地域診療所、作業療法士などの診察費はSkr 140:-からSkr 150:-となりました。専門医の診察料は、Skr 300:-からSkr 320:-、緊急病院の診察費はSkr 300:-からSkr 350:-、などとなりました。緊急病院の診察費の割合が高いのは、診察費を高めにして本当に緊急でない患者の訪問を、制限しようという意味合いが含まれています。
( ちなみに現在 skr 1:-は、日本円約14円 )

 

このサイトでも記載してありますが、スウェーデン人のみでなく、滞在許可を得ている外国移民者や、長期の学業のために来ている外国人学生 、労働者たちにも、同様に病気手当が支給されます。これはまたスウェーデンに滞在するEU諸国の国民にも、各種の手当が支給されるシステムがあります。同時に国民がEU諸国内で仕事をしたり旅行していて病気になった時も、同様に一部の国を除いて援助や手当の支給を受ける事が出来ます。


スウェーデンでは就労者が病気になり病気休暇を取る場合、初日は病気手当の支給はないが、二日目から病気手当が会社から14日間支給され、2週間を過ぎると国民保健局が病気手当を支給してくれるシステムになっています。一週間以上病気休暇となる場合は、医師の診断書を提出しなくてはなりません。

 

会社が病気手当を支払う場合は、当時の給与の80%が手当となります。その後90日までの認定を受けると75%の病気手当を受ける事が出来、最高450日まで病気休暇を取る事が出来ます。その内364日間病気手当の支給を受ける事ができます。それ以後は医師の診断と国民保健局の判定を新規に受けなければなりません。病気により働くことが出来ないと判定された場合、最高550日までとなります。その他いろいろな状況に合わせたシステムがあります。 就労していない場合でも、手当の金額はことなりますが、傷病給付金として各種の規定に準じた手当を受ける事が出来ます。

 

更に病気が継続し勤務出来ない時は、特別審査となります。実務としては医師の診断書を国民保健局に提出し、国民保健局の所属する医師が、最終決定することになりますが、ここで問題は国民保健局の医師は、患者に会うこともなければ、 その義務と責任もなく、診断書を提出した医師に病気についての問い合わせや確認をすることなく判定するために、多くの場合経費節約や政治的圧力で継続を拒否します。マスコミで何回も取り上げられて問題になりましたが、そのたびに関係者はのらりくらりと理由をつけて 、責任回避をしているのが現状です。

 

国民保健局は、国の負担を減らすために、例えば半日とか、一日の25%勤務 要請などあるゆる方法をもって、少しでも仕事に従事させようとしています。 それらは病人の個人的生活環境や、事情を優先されることは少ないです。時には病気手当の支給を停止 し、病人が普通の失業者として扱われる事も珍しくはありません。

 

そのために、特に精神的な病気をしている者、表面的には顕著な障害が見られない、脊髄や筋肉などの病気を持つ人たちが、病気休暇の継続を廃止されて働く事も出来ず、経済的にも精神的に悩み苦しい生活をしています。

 

こうした問題は例外ではなく、例えば昨年長期病気の認定を廃止され、昨年から国民保健局に抗議していた61歳になる女性は、今年の一月に国民保健局から再申請を却下され、人生の生きる希望を無くし自殺しました。

 

関係者は法律上適切な事をしたのみで、国民保健局は何も間違いを起こしてはいなくて、なんらの責任も感じていないと発言しています。お役所仕事の典型的な事例です。高福祉国家といえども、経済不況はこうした所にも影響しています。もちろん 、その新しい規定を決定した政治家達は、高給与と退職後の高年金が保証されていますから、貧しい生活を強いられている国民の現状を理解することはできないようです。彼らにとっては、自分の任期中の問題が優先なのかも知れません。

 

残念ながらこのシステムを悪用して、病手休暇続きをしながら実際には、派遣会社や私企業で働いて、二重の収入を得ている人も多く、国民保健局はこうした人たちの実情調査に専門職員を採用し、不正暴きに躍起となっています。毎年こうした調査で払い戻し請求したり、裁判に控訴する事も多く、国民保健局が本来支払う必要もないのに、病気手当として支払いをしている金額は馬鹿にならない高額なものとなっています。

 

61歳でもうじき年金者となる、病人の病気休暇手当を節約し自殺者まで出し、一方では一人で亡命してきた子供をヒューマニティーの問題として扱い、マスコミで取り上げEU諸国間の規約とおり、最初に亡命を希望して入国した国に送り返そうとする移民局を 、非人間的な処置として抗議する有識者たち、二重のモラルを抱えているこの国あり方は、それほど問題にするほど例外ではないのかも知れない。

 

参考:ダブリン条約:The Dublin Regulation
 

EU諸国に亡命を希望した者は、最初に入国し移民申請をした国が、その責務を負うものとされています。この条約は亡命希望者が、確実にどこかの国で何らかの待遇が受けられることを目的としたものです。1990年にEUで制定され、その後2001年にEUに加盟していない、アイスランドとノールウェイもこの条約に参加しました。 この条約は2003年に改定。

 

国民保健局のサイトに興味ある方は、下記のリンクをご覧ください。英語のサイトもあります。
 

    http://www.forsakringskassan.se/sprak/eng

 


   ( 2010年6月26日 記載 FK 資料参照 )
 

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