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社会ニュース(2010年度)

   

自動車車検の民営化:

 

45年もの長い間、国の公共事業として運営され、国民にも親しまれてきた自動車車検が、民営企業により今年2010年7月1日から、車検業務を運営することになりました。現政府は、以前の政府社会民主党時代の流れをさらに引き続き、民営化促進に努力しています。

 

今回の自動車車検の民営化は、一部の企業や金儲けを計画している個人企業は、両手をあげて喜んでいますが、自動車を所有する国民には、あまりにも多くのマイナス部分があり 、歓迎されているものではありません。
 

まず第一に、車検料が大幅に高くなること。 現在普通車の車検料はSkr300:−ですが、民営化後は、約Skr500:−位になると予想され、フインランドのSkr1000:-になることも、近い将来にあり得ると見られています。

次に北部や僻地に住む住民は、今まで近くで車検を受けることができたが、利益を追求する民営企業は、人口の少ない地区では、今存在する国の車検場を引き継ぎをすることはないと予想されまています。 町から遠く離れた地域に住む人は、車検を受ける時に人口の多い町にある民営の車検場まで、何百キロと運転して出かけなくてはならず、一日仕事になるだろうと予想されています。

これは僻地で高齢者の多い地区では、車検のみでなく車検を受けるために遠くまで行かなくてはならないために、ガソリンなどの余分な負担が多くな るのみでなく、それだけ無駄な走行をしなくてはならず、政府がPRしている環境整備の開発(CO2の)とはならず、大きな社会問題になるだろうと予想されています。

また、以前公営の車検場時代ですら、一部の車検場職員が個人的に金を受け取り、車検の検査を誤魔化し不正に車検認定証明書を発行した事実もあり、民営化によって 、そうした不正は今後さらに増加するものと予想されることです。残念ながら一部の移民者の国民は、その国の国民性から、そうした不正をあまり重大な犯罪とは考えていない部分もあり、不正は増加するのではないかと専門家の意見もあります。

 


(ナンバープレートの中央の
 青いシールが車検証明書)
特に、昨年から車検合格証明と自動車保険の支払いを証明する、ナンバープレートに張り付けていた認定証明書のシールの張り付けを、現政府は経費節約から廃止したばかりです。

これにより今まて警察は自動車の後部から車検の認定及び保険が掛けられているのかの有無を確認することができましたが、ナンバープレートに証明書 のシート張り付け廃止に伴い、停車して確認するか事故などでもない限り ,実眼で確認することは困難で、確認するには毎回警察のITシステムを活用しなくてはなりません。

 

交通警察官の人数が圧倒的に少なく、広い国土を有するスウェーデンでは、車検も保険も無視される無法地帯が出来るのではないかと、自動車保険会社などから不安な意見も出ています。

 

実際に現在でも国道や高速道路に関係なく、ほとんど警察の交通取り締まりを見ることはありません。ましてやパトロールカーによる取り締まりは、自動車事故や犯罪でもない限り無く、駐車違反は民営が運営しているので、運転免許書になんらの影響もなく、車検や保険の確認もしていません。ただし計画では、駐車違反書を発行の際に、車検登録番号で確認できないかと検討中と言われています。

 

政府の民営化に対する説明として、民営企業が価格競争をすることにより車検料が安くなる。地域に対応したサービス向上となる。車検場の営業時間が長くなる。現在よりも多くの車検場が開設される。多くの車検場が設置されることにより、就業率の増加が見込まれる。経済成長を促すなどと、していますが、現実にはその反対になる可能性が大きいと、多くの有識者たちは新聞などで反対意見を述べています。

 

参考:

2010年6月30日まで運営してきた公営車検所は、1963年に自動車社会の増加が見込まれ、交通安全の保護が必要から、定期的に車検検査を受けなければならないと、新しく道路交通法が制定され、スウェーデン車検会社が設立され ました。それに伴い全国に1965年1月1日から定期的車検制度が導入され、車検所が設置されました。当時は車検証明書のシールを運転席のガラスに張り付けていましたが、 1970年にそのシートを後部ナンバープレートの中央に張り付ける事に変更しました。しかし、このシールも今年2010年から廃止となりました。現在全国に177か所の車検場があり、約2千人の職員がいます。このサイトでも紹介した僻地に住む、自動車を保有する人たちに便利を図るために 、2003年に導入された移動式車検所もあります。

 

公営としての車検会社は、52%が国、残りを自動車保険会社と全国自動車協会が 資金参加して経営しています(この会社はまだ廃止されてはいません)。2007年に現政府が公営車検所を廃止し民営化することに決定、今年20010年7月1日から順に全国の車検所を民営化にすることになりました。

現在毎日約25000台の各種の自動車や二輪車、バス、貨物車などが車検を受けています。この車検で毎回30−35台の車が不合格で、ほとんどその場で運転禁止となり、索引車で 修理工場に移動しています。(一部の整備不良により、再検査を受ける車は含まれていません) また毎日最低150台近くの車両が、修理の価値なしとして廃車手続きを受けています。

 

年間約300万台が車検を受け、その内約三分の一が整備不良車両と認定され、二か月以内に再検査が必要と指定を受けています。ちなみにデンマーク、フインランド及びノールウエイの車検も民営化となっています。

 

今回の車検民営化は誰のための民営化なのかと、自動車所有者は政府に大きな不満と疑問を持っています。すくなくとも、現在勤務している職員、車検を受けなければならない顧客、さらにスウェーデンのためにはならないと判断されています。これは電気の民営化を、国民のために電気が安くなるといううたい文句で社会党が 実施したが、結果的には大幅な電気料金の増加となり、国民負担は大きくなりましたが、今回の車検民営化も2000年代と同じ結果になるのではないかとみられています。

 

今回の民営化に際して新しい法律では、現存する各地の車検所を維持することは保証してはいません。営利主義の企業が僻地にある車検所を、保持することは当然考えられません。現在新規に車検事業を希望しているのは、ドイツのDekka会社、スペインのFPLUS会社及び、フインランドのCarspect会社の三社で、全て外国企業であり、スウェーデンの車検会社は撲滅していくのだろうかと、不安を感じて新聞の投書欄に投稿している国民もいます。

 

車検料は、2010年6月30日までは下記の通りです。金額はSkr 表示:

 

車 種 車両総重量 車検料 再検査車検料
普通自動車    300:-  200:-
MC    260:-  
貨物自動車      
小型車 max 3 500 kg 480:- 290:-
大型車 3 501 kg - 750:- ➔ 1 250:- 330:-  ➔  1 250:-
バス      
小型バス max 3 500 kg 670:- 290:-
大型バス 3 501 kg - 1 200:- ➔ 1 800:- 330:- ➔ 560:-
キャンピングカー      
ブレーキ付き   370:- 290:-
ブレーキ無し   300:- 200:-

 


   ( 2010年7月1日 記載 TFV 資料参照 )
 

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