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社会ニュース(2010年度)

   

原子力発電所の操業継続を承認:

 

1980年にスウェーデンは、国民投票で原子力発電所の増設をしないと確定しています。同時に原子力発電所を全て2010年に廃止することになっていました。しかし、将来性のある新規の電気エネルギーの開発がなく、環境党の政治家達は、口では新エネルギーの開発に努力すべきだと反対はしながら、現実にはどのような解決方法があるのかは提示できません。

 

世界の経済不況により工業産業の発達のために、電気エネルギーは更に必要となっているのが現状です。現在10基の原子力発電所を持つスウェーデン経済は、今後も原子力発電は絶対に必要とされています。

 

国会は2010年6月17日に、原子力発電所操業継続に賛成に174票、反対172票、わずか2票の差で原子力発電所の存続が決定しました。正式な投票数は、賛成174票、反対170票、棄権2票、会議に無参加で無投票が3票でした。ただし今回の決定は、新規に原子力発電所を設置するのではなく、現在ある古い10基の原子力発電所に、新しいシステムの発電機の改造、または設置することを認めるものです。

 

しかし、今年の11月に国会総選挙があり、もし現在の政党が負けて社会党たちが選挙に勝ち政治を運営するとなれば、今回の決定を破棄すると意気込んでいます。残念ながら新しいエネルギーが未開発の現在、どこから電気エネルギーを得ることが出来るのか、大きな課題が残っています。

 

今回の決定の中に、重要な事項が含まれています。それは、もしも、原初力発電所に災害が発生して、国民等に被害を及ぼした場合は、原子力発電所を経営する会社が、全ての責任を負うものとしています。更に興味がある事は、それら災害賠償金にかかる、経済的負担の上限制度はないものとしていることです。それだけ経営会社に責任負担を掛せていることになります。

 

スウェーデンは水力発電の開発には、河川と自然保護のため、国民の反対が強く、また環境問題を含めて風力発電の開発が進められていますが、安定した電気提供が保障できない現状です。ゴミ処理による発電や、エタノールなどの活用が進められていますが、全体からみるとわずかなものであり、原子力発電に頼るしかないジレンマがあります。

 

ちなみに、隣国のフインランドは、1970年代に建設した原子力発電所は4基あり、現在5基目の発電所を建設中です。計画では2009年に完成予定でしだか、大幅に遅れています。そして今年7月に国会で正式に、2基の新規原子力発電所建設を2014年に開始、おそくとも2020年には電気の提供が出来ると計画されています。さらに使用済のウランを地下に埋蔵することも、今回の国会で認可しています。

投票結果は、賛成120票、反対72票でした。


( 2010年7月10日 記載 SVD, DN, SVT, EX, e24 資料参照 )

追加記載:

 

ちなみに、United Minds のインタービューによる世論調査では、原子力発電の継続賛成が72%、反対が28%とで環境党支持者がほとんどであったと報告しています。回答は1008人で、6月21日から26日の間に実施されたもの。

 

今回の原子力発電の継続決定に伴い、ウプサラ大学と、ストックホルムの王立工業大学の原子力発電研究コースは、将来約5000人近い原子力発電技術者が必要と予測しています。すでに今年の秋にはウプサラ大学の同課一年更新教育課生徒の入学予定数30人に対して、申込者は80人にも達していると報告しています。今後原子力発電の技術希望者が増加することを見込んで、コースを増設する計画を立てる必要があると、大学の入学担当者は発言しています。

( 2010年7月12日 追加記載 SVD, DN,  資料参照 )
   
 

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