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社会ニュース(2009年度)

   

高齢者施設の減少による在宅介護の増加:

県及びコミューンは、世界経済の不況が始まる数年前から、コミューンの税金対策として、経費節約に努力を重ねています。その一番被害となったのが、義務教育と福祉関係であり、特に高齢者福祉の経費節約は容赦なく実行されています。教育関係では、一教室の生徒数の増加をすることにより教員数の節約、時には生徒数の少ない学校を廃止して、他の学校と統一することにより、建物の経費や家賃等を節約することができました。

高齢者福祉関係では、介護職員が24時間常勤勤務するサービスハウスの廃止、平屋建てのグループホームを廃止し、高層建築の総合施設に増設などです。しかし、要介護高齢者は毎年増加し、施設に入居できない高齢者が増加しています。

社会省は、すぺの高齢者は自分で入居したい 、高齢者施設の選択をすることができると規定していますが、入居できる施設がないのでは、この規定の意味は全くありません。

社会省の調査によると2002年から2007年の間に、約6%、27,969ベッド数から26,184ベッド数の減少で、コミューンの高齢者施設のベッド数は約20%の減少だと報告しています。その減少分在宅介護が増加したことになり、家族の負担も増加の一途であるといえます。( Vård och omsorg om äldre Lägesrapport 2008 資料参照 )

 

在宅介護が増加することは、同時に家族の精神的および肉体的負担も増加していきます。その結果、疲労と睡眠不足がかさなり、要介護者への暴力も増加しています。家族による要介護者ヘの暴力は、調査によると15−50%の増加と報告されています。例えば、教育を受けている介護職員が勤務する、コミューンの高齢者特別住宅施設では、何らかの言葉または肉体的に、暴力があったと認められているのが11%もあり、2%の介護職員自身が入居者に与えたと報告しています。特に精神的に苦痛を与えている暴言が、増加している と注意を促してもいます。また介護職員が人員整理などにより、仕事の増加で疲労しその反動として、肉体的な暴力の増加が認められていることも指摘しています。職員への教育も必要ではあるが、職員構成の再検討を要するとも指摘しています。

2008年度のみで、Lex Sarah法による報告は増加し、約120件の肉体的加害、例えば叩く、つねる、口を掴んで注意するなどの行為が報告されています。約200件の精神的加害も報告されており、それは見下したり、人権を無視した言葉を高齢者に発言したり、高齢者に高飛車に命令したりするなどの暴言行為が含まれています。

介護ミスしたり、高齢者介護を忘れたりしたのが、500件以上報告されています。たとえば、ベッドから起こしたり、車いすに移動する際に高齢者を落としたり、おむつ交換などを忘れたり、部屋に長い間訪問しなかったりしたものです。

 

最低35人の高齢者は、トイレに座っていることを職員が忘れてしまったこともあり、時にはそれが9−10時間の長時間のこともありました。さらに400件以上もの犯罪が報告されています。それは高齢者の部屋から現金、イヤリングなどの装飾品、高価な指輪、ワインなどの酒類、その他効果な品物を窃盗したなどです。

高齢者施設で高齢者が持っているアラームが、まったく機能していなかったり、または職員がアラームが鳴っても対応しなかったことが、100件以上も報告されています。

1ユニットで8人の入居者を午前と午後で各2人の職員が介護し、夜間勤務者は4ユニット32人を一人で、介護している高齢者施設も多くあるのが現状です。エーデル改革前には、入居者一人に対して、職員が0.5から1.2くらいの 割合で職員が勤務していましたが、今では夢のような話です。

日本の高齢者施設にかぎらず、模範的な高福祉社会といわれている、スウェーデンの高齢者福祉も、いろいろな問題を抱えています。

在宅介護をしている、家族の抱える悩みなどはどんなものなのか、認知症協会が実施した調査の一部を参考までに記載いたします。この結果を見ると、日本の家族と同じ悩みを抱えていることが明確です。

家族にとって最も大きな悩み

 心配  80 %  不安、心配  79 %
 悲しみ  77 %  疲労  75 %

 

下記の事項は困難だけれども、それほど大きな問題ではない

 後悔  58 %  孤立  62 %
 睡眠不足  56 %  苛立ち  50 %



   ( 2009年5月13日 記載 SOS )
 

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