From Stockholm
HOME 福祉紹介 ニュース 観光・旅行


ミニ情報 リンク集 掲示板

 

社会ニュース(2009年度)

   

郵政局の民営化その後:
 
 
日本の郵政局よりも、数年早くスウェーデンでは郵政局の民営化が実施されました。その結果、郵便貯金と郵便物取り扱いは分離し、貯金に関してはNORDEA BANKを設立、郵便局は郵便物専門に取り扱う事になりました。

その後各地の郵便局は、経費節約から順次廃止され、今では郵便物取扱局は、ほんの一部しか残っていません。以前の郵便局は、身体障害者や身体の不自由な高齢者のために、例えば車椅子のまま職員と応対出来るように、低いカウン ターとか、難聴者のために、マイクとスピーカが付いており、大きな声を出さなくても職員と話をすることが出来る装置など、いろいろな保護対策を施した郵便局でした。
 

各地域の郵便局を廃止するに当たり、郵便取扱を地域のキオスクや食料品店に契約委託しました。

しかし、食料品店もキオスクも場所によっては、例えばバリアフリーなどの障害者対策はなく、階段を上がっていかねばならない商店とか、車椅子用のスロー設備もない商店が多く、障害者や高齢者は、昔のように自分の力で郵便局に行くことは困難になっています。

さらに食料品店は、自己の食料品販売を優先し、バカキ一枚出すために郵便切手を買うにも、食料を買うお客と一緒に行列に並ばなくてはならなくなりました。当然高齢者は郵便局に行くことをためらい、車椅子利用の障害者は、行くことすらあきらめざるを得ません。
  撤廃に反対し郵便受け箱に落書き

 

郵便局局長は、市民のために努力し活動していると、自己宣伝をしていますが、現実には郵便局をもっとも必要とする市民を追い出す形になっています。

  さらにその追い打ちをかけるように、今年の9月から経費節約のために、道路や公園の脇に立っている、数多い郵便受け箱の、取り外しを実施することにしました。

今までは以前の郵便法で、郵便受け箱は住民が多い地区では、約
300m以上離れていてはいけないと規定していましたが、民営化とともに、その規定に従う必要はなくなり、今回経費節約で廃止にすることにしたものです。

たださえ、郵便物を出すのに苦労していた徒歩困難な高齢者や身体障害者には、郵便受け箱に行くのも遠くなり、負担は大きくなばかりで、これでもかと意地悪をされたようなものとなりました。
撤廃通知が貼ってある郵便受け箱    


誰のための郵便受け箱なのか:
 

これが民主主義を唱えている、スウェーデンの民営化であり、郵便局の市民へのサービスです。郵便集配人の人員整理に始まり、郵便受付箱を撤廃 、しかし幹部職員は、経費節約に努力したとボーナスを受給されました。郵便受け箱撤廃にあたり、定年者協会や障害者協会が強く反対を訴えましたが無視されました。「民営化の職員は聞く耳持たず、経費節約で幹部職の給与やボーナスを多くすることに夢中になっている」と、ある高齢者は怒りを表していました。

 

人口密度の高いソルナ・コミューンやスンドベルグ・コミューンでは、今年の9月に115個の郵便受付箱の内、51個を撤廃することに決まりました。ストックホルム・コミューンでは、現在3 668個の郵便受け箱がありますが、その内の527個を第一段階として撤廃することに決まりました。若者たちは、コンピュータを利用してメールを送っていますが、高齢者たちは、昔ながらのハガキや手紙を今も書いている人がほとんどです。

 

しかし、民営化の郵便局は、市民に対する社会的責任よりも、経費節約優先が重要なことであり、その言い訳としては、「郵便受付箱の数がすくなることは、郵便集配係が自動車で運転する距離が短くなり、環境改善に協力しているものです」と公言しています。高齢者や身体障害者の健康や不便は、完全に無視されていると言っても過言ではないでしょう。それが今のスウェーデンの福祉対策低下の現実を表しています。
     
     ( 2009年9月16日 記載 ST.DN 写真撮影:管理人)

 

このページ及びストックホルムのホームページの無断転載を禁止します。ただし、タクティールマッサージは自由に利用してください。掲載希望の方は管理者(fukushi-sweden@hotmail.co.jp)に連絡してください。)

 

 

                           NEWS INDEXに戻る    前のページ     次ぎのページ

無料カウンター