From Stockholm
HOME 福祉紹介 ニュース 観光・旅行


ミニ情報 リンク集 掲示板

 

社会ニュース(2009年度)

 
経済不況により、学校教職員の人員整理:

 

世界的経済不況は、スウェーデンのコミューンにも大きく影響しています。企業の人員整理が続き、中には倒産する企業もあり、ある地方の小さなコミューンでは、失業者が急に増加し、税収入の激減が予想され、企業の労働者のみでなく、学校教職員や高齢者福祉職員を、今年3月に180人もの人員整理をしたところもありました。これは直接学校教育の質の低下のみでなく、高齢者福祉の介護の質も大きく低下することを意味しています。

スウェーデンの教職員組合の発表によると、3月のみで全国で最低40のコミューンが、基礎学校( 小中学校 )および高校の教職員を、約1100人の人員整理を実施、または予定していると報告しています。このまま経済不況が続けば、来年度2010年および2011年度には、さらに人員整理が増加すると予想され、これは1990年代の不況時代をうわまわるものであり、教育の質の低下が避けられないと警告しています。

 

スウェーデンは、この5年間子供の出生増加が続いており、保育所の増加が必要となるのは明確であり、その後にくる基礎教育の教職員確保に、大きな問題が発生することをも予想しているものです。

 

さらにKI (Karolinska institutets) の看護教育の教員約38人の人員整理が確定しており、新規学生の入学は停止され、近い将来病院や地域診療所、私設診療所および高齢者施設などの、看護師や準看護師の不足が予想されています。

多くの基礎学校では、新規教材購入費用が制限され、教育に影響があるとして、個人的に教材を購入して授業に活用している教員もいます。

小学校の生徒一人当たりの教育費は、2007年度には年間 Skr 76,700:- ( 日本円約95万円 )でした。この金額の内教材購入に充てられる費用は、わずか Skr 479:- 全体の 0.6% にすぎません。

参考までに経費の内容を記載すると、教育指導費約 52.2%、建物管理費、家賃および事務費等 35.4%、その他が11.8%です。このその他 11.8% の内訳は、給食費、生徒の保険看護費、図書館の諸経費および教職員の教習費となっています。

多くの学校は、経費節約のために児童心理士、学業相談員、管理人などの職員整理をしています。地域の学校によっては、学校保健看護師すらいない学校も珍しくはありません。スウェーデンでは、小学校から大学院まで、すべての教育費が無料であり、高校までは教材も無料提供です。

コミューンの学校費用の負担は、今後のコミューンの経済に大きな影響を与えていくのは明確であり、今後の教育はどのようになっていくのか、教育の質の低下が心配されています。高校によっては経費負担が大きく、昼食を有料にしたいと検討しているコミューンもあります。

   ( 2009年3月30日 記載 LF )
 

このページ及びストックホルムのホームページの無断転載を禁止します。ただし、タクティールマッサージは自由に利用してください。掲載希望の方は管理者(fukushi-sweden@hotmail.co.jp)に連絡してください。)


      NEWS INDEXに戻る    前のページ     次ぎのページ

無料カウンター