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社会ニュース(2009年度)

   

高齢者施設の民営化促進とそのコスト:
 

ストックホルムのコミューンは、 今年の初めに高齢者施設の民営化促進計画を発表しました。計画によると高齢者施設の民営化予定ベッド数は約1 300席であり、効率化と十分なる人道的介護がされることを要件としていますが、現実には、そうした条件や基準は名目的なものであり、一旦認可されるとよほどの問題が発生しない限り、その民営化福祉施設は営業を継続しているが現状です。

民営企業は当然のことながら利益を追求し、会社株主や会社幹部たちへの高給与の支給が目的であり、そのためには現場で働く介護職員への負担は、経費節約で職員不足など負担が大きくなっていくばかりです。ちなみに民営による高齢者施設の経営には、ストックホルム県の許可が必要です。

 

実際に高齢者施設を経営するには、どの位の費用が必要なのか、過去の統計を調べてみました。社会省は2000-2005年間の調査によると、認知症高齢者は増加しているが、それに掛かる費用は比例して増加しているのではないと報告しています。
 

  全国の認知症障害者は、2000年度に約133 000人から、2005年度には 142 000人の増加となっています。これに掛かる総経費は、380億クローネで、コミューンが約80%の負担をしています。

認知症高齢者で中度初期症状で一人当たり年間、約25万クローネ、中度約35万クローネ、重度の認知症で約42万クローネかかると計算されています。しかし、認知症高齢者全体からみると、年間一人当たりの費用は2000年度373 000クローネから、2005年度には352 000クローネに減少していると報告しています。


ちなみに、スウェーデンでは、現在何らかの記憶障害を持つ人が、約18万人いるといわれています。全ての人が認知症障害者とは限りません。認知症には、アルツハイマー型認知症や脳内出血型認知症など、約70種類のいろいろな障害があります。年齢的には、80歳14%、85歳26%、90歳37%そして95歳以上の48%高齢者が認知症になっています。何らかの記憶障害を認識した場合、医者の認知症に対する診断を受けることができます。

認知症障害は、障害が発生してから症状が現れるまでには、約10-20年かかっているといわれています。遺伝的なものもあり、家系に障害者の有無の確認や、少しでも疑いを持つ場合は、早期診断をすべきであると専門家はアドバイスシています。

 

高齢者施設には、いろいろなタイプの施設があります。全国高齢者施設の種類別ベッド数の資料です。

  ベッド数 認知症高齢者の割合 認知症高齢者数
施設の種類 2000年 2005年 2000年 2005年 2000年 2005年
シュークヘム 29 000 30 000 80% 75% 23 000 22 500
認知症高齢者施設 14 000 23 000 100% 100% 14 000 23 000
高齢者特別住居 76 000 47 000 50% 40% 38 000 19 000
合 計 119 000 100 400     75 000 64 500

 

認知症高齢者一人当たりの年間経費クローネ:2005年度

県: ナンシーホーム 12 373
コミューン  
高齢者特別住居 255 303
在宅介護、ホームヘルプ 34 469
コミューン経費合計 289 772
介護インフォーム費用 31 140
合 計 332 285

 

参考:介護インフォーム費用とは、家族への教育費、講習費、配布資料、インフォーメーション等の費用
 


   ( 2009年5月18日 記載 KOL 2009 )
 

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