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社会ニュース( 2008年度 )

 

 

スウェーデンの失業対策:  その1:

昨年まで景気向上で2006年までに抱えていた多くの失業者が就職できたものの、その多くはIT関係の企業や、輸出が伸びていた会社の技術関係者採用であり、教育が十分なく、社会的経験の少ない若者の就職率はあまり良好とはいえませんでした。
 

その対策として、特に若年層の失業者向けに何らかの対策が必要となり、職業安定所は各種のプログラムを用意しました。若者(20−24歳)の失業者約5万2千人は、何らかの失業手当、生活保護、住宅手当などによって生活を営むという、補助金に頼りきった生活をしている者が増加しています。しかもその数は増加し、補助金支払い期間も、10ヶ月以上から一年以上と長くなっている傾向にあります。これは全体の2.7%にあたるものです。

現在全国で約39万2千人が、なんらかの生活補助を受けています。
15年前に比較して約45%の増加といわれています。 イラスト:I. Ishida

社会庁の職業市場専門家は、あまりに多くの若者が人生の早い時期に補助金生活に慣れていくことが、不安になりますと発言しています。さらに多くの若者は、職業教育に対する興味も少なく毎日ブラブラと過ごし、自分から真剣に就職を求めることも少なく、働くことにも興味をなくしていく者が増加していることは、今後のスウェーデン経済に大きく影響するものと社会庁は報告しています。これは同時に現在の年金制度にも影響し、将来税金収入が大幅に減税となるのではないかと懸念されているものです。

そのため昨年から職業安定所は政府資金援助により、若者を含めた一般成人たちの失業者を救うために、職業教育に力を入れるようになりました。また失業手当の支払い条件の中に、本人に適切な仕事がない場合、職業安定所が紹介する仕事を無条件で受け入れるか、または職業訓練、教育を受けること。それらを断った場合には、その時点で失業手当の支払いを中止すると厳しく対処することになりました。職業安定所が紹介する仕事は、普通3−4回までであり、時には、現在住んでいる地区から遠く離れた地区に仕事を紹介された場合に、本人が移転などを拒み拒否した場合は、失業手当の支払いが中止されるケースもあります。職業安定所が紹介する仕事の回数には個人差があり、本人が本当に就職先を求めているかの意思判断も判定資料とされます。

職業安定所がこのほど発表した統計によると、各種の職業教育を受けた失業者の内、6ヵ月後に77%の就職率を上げて、その効果は予想以上に良いとして、失業者に職業教育を受けるように推薦しています。2006年度には、全国で毎月1万1千人が職業教育を受け、2006年度の教育終了後の就職率は74%という好成績を挙げたています。そして教育を受けはじめてから、最後まで教育を受けて終了した者の参加率は84%でした。教育後再び失業者として登録した者は、約

17%でした。教育後すぐに就職できなかったが、その後何らかの仕事を得た者を含めると、参加者の87%が就職したことになります。
 

職業教育を受けた失業者が就職した年齢別をみると、18−24歳までの若者が79%ともっとも多く、再就職が困難である高年齢55歳以上の就職率は70%であるが、その多くはスウェーデン人の失業者であり、外国移民者の就職率はとても少ないと報告しています。職業別では、運送業、福祉介護、建築等の仕事に多くのものが就職しています。スウェーデンの成功している失業対策は、日本でも導入出来るものと思います。

 

 

(2008年3月2日 記載  AMS.)
 

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