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社会情報 (2005年)

                    
スウェーデンは、民主主義で、全ての人に平等??
その3: 病気手当の不平等


戦後社会党が政権を握ってから、スウェーデンの経済は発展し、市民権は保障され、組合活動は政治にも影響を与えるようになり、全国民平等が進められたのはそれほど昔ではありません。しかし経済力が増加し、EUにも加盟した現在、党派には関係なく力のある者が勢力を握る時代に突入し、貧困の差は大きくなるばかりです。

失業者の増加、経済不況が続く中、経済新聞によると、スウェーデンはEU諸国の中では、経済豊かな国としての地位を失い、中間の地位に留まっている報告しています。( DN.EKOMI )

国民への平等政策は、政治家達の発言とは裏腹に、毎年貧富の差は増加していきます。例えば、本来全ての国民が病気した時に与えられる病気休暇手当ては、全ての国民に平等であるべきにも関わらず、実際には大きな差別があります。

2004年の夏、腰骨手術を受けたある女性は、最初の3週間病気手当を国民保健省から受け取りましたが、それ以後は病気休暇中にも関わらず、手当ての支払いは受けられませんでした。しかし同時期に、同じ手術を受けたスウェーデンの首相は、自分で病気休暇にするかどうかを決定が出来、しかも手当ては支払われ、更に昇給(48%)がありました。

一方の女性は病気手当ては月額Skr 0:−で、首相はSkr 111 000:−の収入です。そしてこの女性は3週間の病気休暇中に、部屋の掃除代金、シャワーに入るために受けた援助費、包帯の交換のために受けた援助費、合計Skr 2000:−を支払いました。3週間後の病気手当について、国民保健省に申請をしていますが、審査中との事で未確定です。この女性は日常の生活費をまかなうために、身内からお金を借りて生活しています。これがスウェーデン流の平等なのでしょうか。

国民の誰もが医療診察や治療を受ける権利はあります。しかし、本人の収入によって、どの病院または地域診療所に受診に行くのかは異なります。政治家達は国民のように予約時間を受ける必要はなく、即時診察を受ける権利を有しています。

有名なスポーツ選手は、スポーツで怪我をしても予約する必要なく、すぐに手術や診察を受けられますが、怪我をした老人やガン患者は何ヶ月も順番を待たなくてはなりません。その間に死亡する人もいます。また、外国人はさらに条件が悪いと、調査報告書が発表されています。

調査によると、貧富の差は1990年代から明確になってきましたが、2005年以後もその差は大きくなり、裕福な者は更に裕福になり、貧しい者はさらに貧しくなっていくだろうと総評は報告しています。例えば高収入または高等教育を受けている者は、病院にて直接診察を受けたり、自費で私設のクリニツクにて治療を受け、専門医の診察やリハビリも十分に受けています。しかし低収入の者および教育レベルの低い者は、そのほとんどが地域診療所にて診察を受け、また、リハビリ期間は短く十分には受けていないと報告されています。

さらに女性では、この差は大きく子供の出産後、低収入の女性は翌日または二日程度で退院させられますが、高収入の女性は、出産後も病院の滞在期間が数日長いと報告されています。報告書では、この差別化は今後も増加していくだろうと予測しています。

医療保険法では、全ての国民が平等で良好な治療と、同じ条件で医療を受ける権利がある、と規定しています。法律とは名ばかりなのか・・
                

   
( DN. AB 参照 2005年1月12日 記載)

     
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