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2004年は、スウェーデンの記念日??
2004年は、スウェーデンで記念すべき催し物が実施されました。それは、スウェーデンの首都、ストックホルムにある王宮が250周年記念を迎えたこと。そして、長年中立国を維持してきたスウェーデンの、国防の一つ海軍が潜水艦導入100年記念を迎えたことです。
# 250周年を迎えた王宮:
ストックホルムの王宮を訪れる日本人観光客は多いですが、ここで250周年を迎える王宮について、少し記載することにしました。今から250年前に、旧王宮は火災にあい全焼に近い被害を受けました。
その跡地に現在の王宮の基礎が建設されたのが、1750年当時の国王アドルフ・フレドリック(
Adolf Fredik 1751 - 1771
)が再建後の初代国王で、その後
Gustaf III(1771 - 1792), Gustaf IV Adolf (1792 -
1809), Karl XIII (1809 - 1818), Karl XIV Johan
(1818 - 1844), Osca I (1844- 1859), Kral XV (1859
- 1872), Osar II (1872 - 1907), Gustaf V (1907 -
1950), Gustaf VI Adolf ( 1950 - 1973), と国王の交代があり、そして現在の国王 Carl
XVI Gusatf (1973 - ) に引き継がれて今日に至っています。
この間いろいろと歴史上の騒動がありましたが、特に記載に値いするのは、1792年の当時の国王、Gustaf
IIIが、オペラハウスで襲撃にあい、撃たれた国王は治療後一時は回復しましたが、血液病と労咳のために、ついに1792年3月29日亡くなりました。
1809年スウェーデンとフインランドの戦争で敗戦国となった当時の国王、Gustaf
IV Adolf は、国王として国民や軍人の評判はとても悪く、ついに1809年3月13日、軍の幹部数人が国王を逮捕するために、寝室に押し込みました。一旦は逃げきれた国王は、階段近くで軍人に捕獲され、国王は助けを求めて叫びましたが、王宮の守備兵たちは無視、その年12月に国王は国外追放されました。
250周年記念は一年を通して行われましたが、特に2004年12月7日、午後18時から王宮にて、国王の家族を迎えてコンサートが演奏されましたが、入場券は全て売切れでした。
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王宮の衛兵 |
王宮前でバロック音楽の演奏 |
写真撮影 ストック
# 海軍潜水艦100周年記念:
1900年代の初期には、世界各国は戦争危機を迎え、軍事力拡大に力を入れてきました。陸軍のみでなく、海軍においても戦力拡大のために各国は潜水艦の導入を試み、アメリカは1900年に、イギリスは、1901年、ドイツは1907年に潜水艦を戦力に活用するようになりました。
スウェーデンでは、1900年にすでに潜水艦導入について海軍で検討され、1902年に秋に導入が決定されました。購入したのはオランダ方式の潜水艦でしたが、エンジンと発電が同一軸で動作していのたを、技術者カール・リクソン(
Carl Richson
)が、エンジンに直接発電機を装置することなく、発電機は独自に装備することを考え付き、改良した潜水艦、ハイエン(Haihen1、サメという意味)1号を最初に海軍で採用導入したのが、潜水艦の歴史の始まりです。
当時の潜水艦は小型で、全長21.6mで、その後1915−1916年の間に改造され、全長23.3mとなりました。総重量107トン、(改良後111トン)水中重量127トンでした。エンジンは、4シリンダー、200馬力、電力による水活動は70馬力、約4時間、最高水深40m、水中速度7ノットでした。この潜水艦は、現在もカールスクローナ(
Karlskrona
)の海軍博物館に展示されています。
今年の8月18日から22日まで、ストックホルムの沿岸で、100年を記念し、スウェーデンの潜水艦HMS・Belosと、ノールウェイ海軍潜水艦
Tyr
そして、ロシア海軍からは、潜水艦 SS−750号が潜水艦内の一般公開され、見学者は4日間で16万人を超え、ツーリストの見学も含めとても良い評判でした。スウェーデンでは中立国を維持するため、人口の少ない国ですが、自国で戦闘機、輸送機、潜水艦、戦車、各種大砲などの軍備の開発と生産をしている国で、輸出もしています。スカンジナビアの他国にはありません。
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沿岸に浮かぶ潜水艦 |
潜水艦乗員・オッフイサー婦人幹部 |
写真撮影 ストック
(SMU、KGS 資料参照 2004年12月20日 記載)
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