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のりこのスウェーデン研修日記 (2004年)
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8月18日 「新しい入居者」
先日亡くなったイングリッドの後に、Dagmar(ダグマル)という女性が入居した。
彼女は自分の部屋の場所、トイレなどは何処にあるのか理解できるし、トイレに行きたいときも判っているが、それを行動に移すのが難しい様子。例えば、「歯を磨いたほうがいいですね」と話しても理解できない。歯ブラシに歯磨き粉をつけて手渡すと、もうちょっと付けなきゃ、と言って磨き始める。その後はうがいまでしっかり終わらせる。
何処まで手を出せばいいのか、最初にきちんと見極める必要がある。出来ることも奪ってしまうと、何でも頼ってしまい、考える必要がなくなってしまう。入居当初は大切な時期だ。食卓についてもこれは私の食事ではないと言い、いつまでも食べようとしない。
今は毎日旦那さんが来ているが、彼自身でも困っている様子が伺える。こんな人ではないのだけど。。。とつぶやきながらも、「私のプリンセスをどうぞ宜しくね〜」と明るい笑顔で周囲と接する。介護をする家族の戸惑いと新しい環境に妻を委ねる複雑な気持ちが良く伝わってくる。
家族は一番身近な人間だから、痴呆の症状が出る前の本人を知っている。だから今までと違う言動をとられると戸惑うし、受け入れることが難しい。しかし仕事として介護をする者にとっては、今目の前にいる本人の状況を冷静に受け止めることが出来る。
家族介護で煮詰まってしまう前に、是非周囲に助けを求めて欲しいと思う。そして、以前の状態に戻すことは不可能でも、今ある可能性を存分に活かし本人と家族の不安を取り除いてあげることが、我々の一番の仕事なのだと思う。
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