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Last Update: 2004/05/22



のりこのスウェーデン研修日記 (2004年)

 
8月12日 「さよならを言うとき」@

先週末の夜、グループホームの一人Ingrid(イングリッド)が亡くなった。

夏前から急に症状が悪化していき、あれだけ元気に笑い、歌い、そして散歩の好きだった彼女が、最後は何も食べず飲まなくなり、夜中に静かに息を引き取った。

ターミナルケアを取り組んでいるが、最期の段階を迎える前に、医師や看護士はもちろん家族と相談をする。延命のための処置をしていくかどうか。食べ物を拒否し始めた段階で点滴などの処置をするか尋ねたが、家族はそれを拒んだ。かといって何もしないで黙っているのではない。家族は元気なときでも毎日電話をかけ、週に3〜4日は彼女を訪ねていた。その回数が増え、なるべく一緒に食事を取れるように、イングリッドの好物を持ってやってきた。それでも延命処置はしないで欲しいとの考えだった。

イングリッドは92歳を迎えたばかり。元気ではあったけれど、もしこれで迎えがくるのであれば、それはとても自然なことなのだと言っていた。

スウェーデンではグループホームは終の棲家となる。癌の治療でもない限りは、この「家」で一生を終える。出来るだけ長く、というよりは出来るだけ本当の家のように居心地良く、安心して、楽しく暮せるようにお手伝いをするのが我々の役割。決して、病院へ送る前の中間地点ではない。それがスウェー
デンでのターミナルケアの原点だと思う。

 とてもお茶目だったイングリッド

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